2017年5月31日水曜日

JASRAC vs ヤマハの件

私は昔、ヤマハ系列の教室に通ってましたが、教材といえば普通にハノン、バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ショパンなどのクラシック(著作権切れ)だけでした。

そういう教室ではだいたい、「大人のための〜」みたいなコースも併設されていて、そちらの方では著作権が切れていない楽曲なんかも使われていたりしました。

前者コースの場合、個室で先生からマンツーマンで指導を受けるのに対して、後者コースは、5〜10人程度(もう少し多いところもあるかも)のグループを先生が指導するので、収益性があるのは当然後者です。

JASRACとヤマハが音楽教室の著作権使用料を徴収するという件で揉めてますが、何処に揉めるポイントがあるのか、今ひとつ分からない。というのも、今まで普通に著作権使用料を収めているものと思っていたので。(むしろ、払っていなくてビックリ)

http://www.huffingtonpost.jp/2017/03/27/jasrac_n_15631238.html
↑の記事からヤマハ側の言い分を引用すると、
「音楽教室のレッスンにおける講師・生徒の演奏は、音楽理解力や演奏技術向上を目的としており、『聞かせることを目的』とした演奏ではない」
とのこと。

JASRACに登録している商業音楽でも音楽理解力や演奏技術向上することは出来ますが、著作権切れのクラシックだけでも十分に果たせます。
だから、JASRAC登録曲を使っている理由はそこ(音楽理解力や演奏技術向上)には殆ど無くて、本当の理由は「集客力があるコンテンツだから」という点に尽きると私は思っています。
そして、コンテンツの集客力に頼った結果収益を確保しているのであれば、権利者に対価を支払って当然です。(だから、「むしろ払っていなくてビックリ」した訳です)

更に、ヤマハの場合、音楽教室というのはそれ単体での収益だけを目的したものではなく、楽器を売るための需要創造を目的としていると、以前、投資家向けの事業説明会で回答してます。
https://www.yamaha.com/ja/ir/presentations/qa_200506/
(上記リンク先から引用)
Q4 : 音楽教室展開は、製品の販売・マーケティングにどう貢献していますか。また音楽教室事業の採算性について教えて欲しい。A4 : 音楽教室は需要を創造する活動として展開し、製品の販売に寄与しています。最近では、楽器レンタル事業もスタートし、従来のヤマハの製品を買っていただくということ以外にも、選択の幅を広げています。収益性については、国内では、採算はきちんと取れています。現在、音楽教室をリニューアルしており、短期的に投資を先行しコスト増となっている面もありますが、中期的には収益が安定して取れる事業と考えています。
楽器店が音楽教室事業単体でも採算が取れているのであれば、その中から権利者にペイした方が良いんじゃないですかね。(個人で音楽教室を経営しているような小さな所は別として)

JASRACといえば、(過去に収入を得ていない個人からも徴収しようとした為)ネット民から物凄く嫌われているから、今回の件でネット上だけで情報を見ているとヤマハに追い風が吹いているように見えますが、何となく今回の件は性質が違うだろうということが言いたかった。