2013年5月21日火曜日

iPhone版NOKOGI Riderの広告(AdMob)

AdMobで、iPhone版NOKOGI Riderの広告出稿を始めてみました。
Android版では、Lite版(無料)で何度か少額(トータル300$ぐらい)出稿していますが、余裕の原価割れなので、本気度の高い出資はしてません。

ちなみに、iPhone版では、製品版(有料)で出稿しています。
そのようにした理由は、無駄なCTR(=成果に繋がらないCTR)を抑えたいためです。
有料アプリの場合、以下のように値段が表示されます。
表示されるバナー
だから、成果に繋がる可能性のあるお客様のみがクリックしてくれる筈。。。
あくまでも、「希望的観測」ですが。

今の所、119,974回表示され、573回クリックされたので、CTRは0.48%。
この数字は、私が独自に算出した予測値よりも、大分高いです。
Android版で出したLite版のCTRは、だいたい1%ぐらいなので、Lite版よりは当然低いですが。
ちなみに、1クリックあたりの入札単価は10セントで、現在の平均CPCは3セント前後。

まぁ、CTRやCPCについては、広告主としては、割とどうでも良い数字です。(あくまでも目安値)
一番重要なのは、CV率(成約率)です。
ただし、Androidアプリと違い、iPhoneアプリは特殊な実装をしなければCVトラッキングができません。なので、CV数については、「売り上げ本数全て」という風にカウントしておきます。実のところ、何も宣伝しなくても月数本は売れているのですが、その点はサービスということで。

当然ながら、成果が悪ければ出資を打ち切ります。
ちなみに、出資継続の条件は、損益分岐点をクリアできていること。
iPhone版のNOKOGI Riderは、Android版と比べて少し高め(ティア5)の価格設定にしているのですが、この価格設定とした根拠は、損益分岐点をクリアできることという条件をクリアするためだったりします。

入札単価3セントなら、117クリックにつき1本売れれば、損益分岐点クリアになります。
つまり、CV率目標値は0.9%ぐらい?
ちなみに、Googleの社員さんに聞いた話しでは、CV率は通常2~5%ぐらいとのこと。
だから、数字的にはそこそこ良い感じです。

さて、どうなるものか...

2013年5月2日木曜日

ブランディング

4/30に、広告を撤去したiPhone版のInvader Block 2がAppStoreにリリースされました。
それに伴い、5/1以降、iPhone版Invader Block 2は無料→有料(ティア1)に変更しました。
将来的には、Android版Invader Block 2も、無料版を非公開にして有料版のみを公開する形にするつもりですが、現段階でそれは時期尚早なので、まだやってません。

もちろん、「有料アプリだけだと売れる訳なかろう」と思っているので、今後はHopperを無料配布する形で、試用機会を提供しようと思っています。(※iPhone版のHopperは、現在Appleの審査中です)
SUZUKI PLANのブランドイメージらしきものが定着するまでは、当面こういう形でやっていくのがベストかなと思い始めたところです。試用機会の提供方法については、実の所まだ模索中ですが。

なお、広告アプリの場合、1DLあたり平均して1円ぐらい(1円/DL)の利益になるそうです。私の広告アプリは、当初、それよりも大分良い利益率でしたが、徐々にその値に漸近していきました。
有名な広告アプリの作者の方に聞いた話しでも、平均するとだいたいそんなものらしいです。
また、以下の記事などにも同じようなことが書かれていました。
http://ameblo.jp/tomotaken/entry-10640037399.html

つまり、「100万DLされれば100万円」になります。
でも、100万DLされても100万円といった方が良いかもしれません。

黎明期~過渡期であれば、個人でも100万DLを目指せたかもしれませんが、飽和期の現在、100万DLを超えるのは凄く大変なことです。参考程度の情報だと思いますが、ここの情報によると、GooglePlayで、DL数が25万を超えているアプリ数は、全体の2.2%らしいです(今はもっと低いと思います)。大半のアプリは、1,000DLにすら届いていません。

飽和期の現在、突出したDL数を稼ぐには、
①質を高める
②ウケを狙う
の二通りの方法があります。
※DL数ではなく、「収益性を高める方法」でれば「③専門分野を攻める」といった方法もあったりします。
 (WTC1 on VGSとかがその方向性を狙っていたりします)

質を高める路線(①)でいく場合、恐らく広告アプリで満足なリターンを得ることは不可能です。
SHOT04は、①のタイプです。
SHOT04は、Windows、Android、iPhoneでトータル(製品+Lite版の両方)5,000本ぐらいダウンロードされていて、利益は2万円ぐらい(4円/DL)です。(ちなみに、Lite版を除いた場合、平均200円/DLぐらい)

Lite版に広告を入れれば収益増(5円/DL)になる訳ですが、それは避けました。
広告を入れてしまうと、SHOT04のブランドイメージが悪くなると思ったので。
前の記事で書いたsecroidの件もありますが、表示する内容について、完全なコントロールが効かない広告を画面に表示することは、少なからずブランド戦略上不利なことだと想定しました。セルフプロモーションを100%にすれば良いかもしれませんが、それなら、わざわざ多少のリスクを背負って広告APIを組み込むのもナンセンスです。

有料アプリを買っていただくことの壁は無茶苦茶高いです。
有料アプリを売るには、ブランドイメージが必須です。
だから、Lite版ですら広告を入れてません。

例えば、「有料アプリは売れない」ということで有名なGooglePlayですが、スクエニのFF3とかは結構沢山売れています。これは偏に、「FF」+「スクエア」というブランドがあった為だと思います。仮に、無名の企業や個人が、全く同じ内容(品質)タイトルやストーリーなどが違う作品を売り出した場合、仮に値段を低めに設定したとしても、FFほどの収益は得られなかった筈です。

今回、SHOT04に限らず全てのアプリから広告を撤去した狙いは、SUZUKI PLANのブランドイメージを浸透させる方が、アプリ内広告で小銭を稼ぐよりも利益になるのではないか?という考えに基づくものです。もちろん、この方法で本当に儲かるかは未知数ですが。

なお、本気で儲けようと思ったら、有料販売、広告、アプリ内課金の全てを組み合わせる感じ(アングリーバードみたいな感じ)がベストだと思います。ただ、本気で儲けたいとは思っているものの、本当に作りたいゲームを作って適当な対価を頂きたいと思っているのであれば、ブランディング戦略を狙った方が良いんじゃないかなと、思います。

2013年4月19日金曜日

セキュリティ商売(更新6)

ネットエージェント社が、Androidアプリを対象に、セキュリティリスクの情報を公開しています。
http://secroid.jp/

各アプリのセキュリティリスクの度合いを、Safe(安全)、Low(低)、Mid(中)、High(高)、Danger(危険)の5段階で評価した結果を開示しているようです。ちなみに、ちゃんと個別のチェックを行った訳ではなく、パーミッションの取得内容から機械的に判定しているようです。彼らの言い分としては、「リスクの可能性はある」ということだろうと思います。

個別のチェックをするには、ネットエージェント社からのコンサルティング()が必要なようです。
例えば、この会社の機械判定の仕組みに法れば、パズドラのセキュリティリスクはHighになりますが、実際にはSafeになっています。機械判定なら絶対Highだし、仮に詳細な検査を行ったとしても、課金がある筈なので、最低でもLowにならざるを得ない筈です。つまり、Safeになる事は100%無い筈。。。
2013/04/19 AM10:00時点のパズドラの評価結果
不思議ですね。
ルールを捻じ曲げる力。
それが、コンサルティングの力なのだろうか?
だとすれば、なかなか阿漕な商売かもしれません。
※追記3: 2013/04/20 AM8時時点の評価結果を確認したところMidになっていました。
※追記6: 2013/06/15 AM7時時点の評価結果を確認したところ再びSafeになっていました。

商売をすることについて悪くいうつもりはありません。
寧ろ私は、商売推進派です。
しかし、彼らのやり方は誠実ではないと思います。彼らのやっていることは、よく見ずに「危険ですよー」と大声で叫んでおき、「ちゃんと評価して欲しいのなら、金を出しな!」と言っている訳なので。そして。彼らのやり方には信義も無いと思います。強い立場の人に対しては諂っているので。
お伽話のオオカミ少年を思い出しました。


以下補足,

ちなみに、私はアプリの判定は、以下のような感じでした。

■NOKOGI Rider (Lite): Safe(安全)
http://secroid.jp/d/b/f/f/com.suzukiplan.SHOT04T.html

■NOKOGI Rider: 未検査
http://secroid.jp/d/7/a/4/com.suzukiplan.SHOT04.html

■Invader Block 2 (Free) : High(高)
http://secroid.jp/d/4/8/6/com.suzukiplan.IBLOCKA.html

「Invader Block 2 (Free)は、安全です。」
私自身がそう言っても、私のことを知らない第三者は、別の第三者のいうことを信用するでしょう...
ちなみに、検査対象のバージョンが古いようで、最新バージョンのInvader Block 2の場合、パーミッション要求の見直しを行っているので、判定はLow(低)になります。
最新の状態への同期ぐらいはしっかりやって欲しいものです。
古いセキュリティ情報ほど、参考にならないものはありません。



追記: 4/19 22時ごろ

バージョンの情報の件については、さきほど更新されていました。
Invader Block 2(Free)の最新版ではパーミッションを外しているものの、判定はLow(低)ではなくHigh(高)のままのようです。どうやら、実装レベルで解析をしているようです。Invader Block 2(Free)は、広告を表示するため、appC(日本)とTapForTap(カナダ)のAPIを使用しているのですが、その部分が実装レベルで引っ掛かっていました。(※appCがMidとLowTapForTapがHighとLowのリスクがあるものと判定されました)

困りました・・・。

今のところ、良い解決策が見つかりません。
安全(orせめてLow)のAPIを出している広告会社に変えるしかないと思いますが、それをすると色々と影響が大きいので厳しい。収益的な面での影響は無い(そもそも収益が無い)ですが、契約事項的な意味で。
今後私が新たに作るゲームについては、広告の無いスタイル(Lite版+有償販売)に絞るのがベストかな。元々、広告アプリの収益性については懐疑的だし、何よりサードパーティー製のAPIを組み込むのは、コントロールが効かないから面倒なので。(今回のケースが良い例)

なお、パズドラの判定がSafeになっているのはバグとの情報があります。
情報源
この点は、判定が更新されたことを確認できたら、記事を更新します。
※追記3: 更新しました(4/20 AM8時ごろ)
※追記6: 再び更新しました(6/15 AM7時ごろ)


追記2: 4/20 AM7時ごろ

GooglePlayの利用規約3.8(i)に、次のような条項があります。

Google Play 利用規約


3. Google Play の利用
3.8 ユーザーは、プロダクトのすべての知的財産権を含む(ただしこれに限定されない)、Google Play および Google Play 経由で利用できるプロダクトの権利、所有権、および利益を Google および/または第三者が保有することに同意するものとします。「知的財産権」は、特許法、著作権法、営業秘密法、商標法、不正競争防止法に基づくすべての権利、および世界各国のその他すべての権利を意味します。ユーザーは、(i)別段の許可のない、プロダクトの複製、販売、ライセンス供与、配布、譲渡、修正、変更、翻訳、派生物の作成、逆コンパイル、リバース エンジニアリング、逆アセンブル、およびソース コードを抽出しようとするその他の行為(ii)プロダクトの機能(デジタル権利管理または転送ロック機能を含む。ただしこれらに限定されない)によって提供、実装、強制されているセキュリティ対策やコンテンツ利用ルールを回避または打破しようとする行為、(iii)すべての法律または第三者の権利を侵害するアクセス、複製、譲渡、トランスコーディング、コンテンツの再送信を行うためのプロダクトの使用、(iv)プロダクトに添付または含まれている、Google および任意の第三者の著作権表示、商標、およびその他の権利表示の削除、不鮮明化を行わないこと、およびそれらを任意の第三者に許可しないことに同意するものとします。
http://play.google.com/intl/ja_jp/about/terms.html より引用

つまり、実装レベルでの解析をするために、GooglePlayからアプリを取得することは、GooglePlayの利用規約では禁止されているから出来ません。技術的に不可能ではありませんが、それをやると契約違反になるので。

ネットエージェント社は、どのような手段で解析対象のアプリを入手しているのだろうか?
なお、私はネットエージェント社に対して解析目的でapkを提供したことはありません。


追記4: 4/21 AM11時ごろ

追記2のGooglePlayの利用許諾の内容を少し更新しました。
(省略していた後半の記述の追記+色付け)
また、以下に追記2の内容の補足を記します。

GooglePlayで公開している情報(パーミッション等)だけでは、インテントやroot化などの抜け道があるのも事実です。なので、実装レベルでの解析によるセキュリティ評価自体は有用だと、私は思っています。

問題は、情報収集の方法です。

仮に、Googleから特別な許可を得た上でそれを行ったとしても、アプリ毎に個別の使用許諾でリバースエンジニアリングを弾いているパターンもある筈です。何故なら、リバースエンジニアリング自体は違法行為ではないので、ガード処置として使用許諾を設ける事は、ソフトウェア開発業界では常識的なことなので。

例えば、Windows版のNOKOGI Rider(Lite版)の使用許諾では、次のように規定しています。
2.使用許諾 (2012年8月26日 施行)
 以下の事項についてご了承ください。
(1) 当方(SUZUKI PLAN)は、利用者が本プログラムの利用により生じた損失・損害等を保障しません。
(2) 利用者が本プログラムを再配布する場合、当方(SUZUKI PLAN)が配布しているプログラムのアーカイブ(SHOT04T.ZIP)に対して、一切の変更を加えないで配布して下さい。
(3) 利用者は、プログラム及びデータ(SHOT04T.EXE及びROMDATA.BIN)に対して、解析を目的とした逆アセンブル若しくはバイナリ解析又はそれに順ずる行為を行わないでください
(4) 利用者は、画面スクリーンショットやプレイ動画等について、当方(SUZUKI PLAN)の許可無く、自由に第三者に公開することができるものとします。
(5) SUZUKI PLANは、本プログラムや使用許諾の内容を予告無く変更する可能性があります。
※備考:製品版の場合、(2)の規定が「再配布しないでください」になっています。
※Android版、iPhone版については、GooglePlay、AppStore以外のマーケットで配布しないようにすることで、GooglePlay、AppStoreの使用許諾に準拠することにしています。

また、私が作ったアプリではありませんが、NTTコミュニケーションズ社が提供しているAndroidアプリ(050 plusアプリケーション)にも、リバースエンジニアリングを禁止する条項が規定されていました。
http://www.ntt.com/tariff/comm/pdf/c143.pdf の第4条3項を参照

要するに、解析の自動化は事実上不可能だと私は思っています。

解析の自動化を実現するには、(1)Googleから特別な許可を得た上で、(2)個別使用許諾を自動解析でチェックした結果、権利上問題の無いものに絞ってチェックする必要があると思うので。
(1)は、Googleを説得できれば必ずしも不可能ではない思います(ただし、仮にGoogleがそれを許可した場合、GooglePlayの利用規約の改定も必要だと思いますが)。
(2)は、技術的に難しいです。少なくとも、確実に権利侵害せずに自動化することは不可能だと思います。機械的に調査し切れるものではないので。仮にそれを強行する場合、「ある程度の権利侵害はするけど仕方ないね」という意思(悪意)が必要になる筈です。先述しましたが、個別使用許諾によるリバースエンジニアリングのガードは、ソフトウェア業界では常識的なことです。そして、ソフトウェア関連のセキュリティ会社なら当然、その点について善意(知らなかった)では済まない筈です。

その為、ネットエージェント社が、どのような手段でその難題をクリアしたのか、興味深いです。
私見では、(1)の許可が降りていないと思うし、(2)をクリアする方法も思いつかないので。(2)は、人海戦術によるチェックという方法ならあると思いますが、コスト的に現実的ではない筈(アプリのテキスト情報は、日々更新されているので)。

なお、GooglePlayの利用規約によると、スクリプティング等によるGooglePlayからの情報収集については、Googleの許可を得れば可能と解釈できます。なので、Googleの許可を得た上で公開範囲のテキスト情報を収集し、基本的には公開範囲のテキスト情報(=パーミッション要求)のみで評価した結果を公開し、実装レベルでの解析については、同意があったアプリのみ実施して結果を公表するのであれば、問題無いと思います。ただし、それだと「問題無いアプリ」の情報しか出てこなくなると思いますが、それでも利用者にとっては有用な情報になると思います。


追記5: 4/21 23時ごろ

私は、Android Marketの安全性が高くなって欲しいと願っています。
私だけではなく、アプリ開発者の大多数が同じことを考えていると思います。
そのため、secroidのような実装レベルでリスクの客観的な評価をする仕組み自体、有用なものだと思います。ただし、現時点のチェック精度(品質)については、上記のパズドラの件から、まだまだ発展途上の段階だろうと思います。また、知的財産権の面でも課題がありそうな気がします。

今回のsecroidの案件は、世間の方の注目度がだいぶ高かったようで、私のような無名に近い者のブログでも1,000PV/day程度のアクセス数がありました。それ程の注目を集めた要因のひとつとして、Androidアプリの開発者を挑発したことによるマーケティング効果(いわゆる、炎上マーケティング)もあったのではないかと思っています。
私がSNS上で交流のある何人かの開発者仲間も、今回のsecroidのやり方や評価に紛糾し、積極的にマーケティング支援をしているように見えたので。もちろん、それは考えすぎ(私の思い過ごし)かもしれません。しかし、仮にそれが計算によるものだったとすると、そういうやり方をする会社の情報を信頼して良いものか疑問です。

私自身、Invader Block 2(Free)が「Highリスク」と判定されて、良い気分ではありません。しかし、その評価が客観的な解析に基づくものであるのなら、真摯に受け止める必要があると思いました。そこで、私が公開中でHighリスクのアプリについて、今後、以下のように対応しようと考えているところです。

①Invader Block 2(Free)の対応方針
今後、Invader Block 2(Free)からは広告を削除する予定です。
ただし、契約事項の整理などの作業があるので、若干時間が掛るかもしれません。
Invader Block 2には、広告の無い有料版があるので、Invader Block 2(Free)は、プレイ回数などに制限を設けるなどして、制限経過後は有料版の購入を促すメッセージを表示してプレイできないようにするなどの改修を検討中です。

なお、iPhone版のInvader Block 2についても、同様の改修を検討中です。(iPhone版についてはsecroidの評価対象外ですが、TapForTapの広告を組み込んでいるので、Highリスクであるものと見做しました)

②Well Tempered Clavier 1 on VGSの対応方針
このアプリは、secroidから未評価ですが、作り的にはInvader Block 2(Free)と同じです。
つまり、このアプリのセキュリティリスクはHighです。
このアプリは、広告収益型のアプリなので、広告が無ければ存在する意味がありません。
そこで、とりあえずアプリを削除(非公開に変更)しました。

なお、secroidサイドの方の情報によると、今後、広告会社のセキュリティ評価なども検討されているようなので、その評価結果を見てSafeな広告APIがあれば、Safeな広告APIに差し替えて再公開するかもしれません。(ただし、私見では、「アプリが通信をする以上、技術的な観点からセキュリティ的にSafeなることはあり得ない」と思っているので、再公開の可能性は低いと思います)

【補足】
つまり、私の結論は「広告の削除がベスト」です。これは、あくまでもSUZUKI PLANとしてのベストな判断です。私は元々、広告アプリの収益性について懐疑的な印象を持っていたから、そういう判断をしました。同じようなことを考えるデベロッパーが増えて欲しいとは思っていません。私自身、広告主として広告アプリ(媒体)を利用させて頂いているので、優良な媒体が増えて欲しいと思っています。今後も広告アプリを出し続けるデベロッパーの方々は、ユーザに対して、リスク原因が広告によるもの(不可抗力)であることと、広告表示への理解を求めていけば良いと思います。私のアプリの場合、主力ターゲット(有料版の購入者)の大半が米国と欧州なのですが、私はあまり英語が得意ではないので、ユーザと密なコミュニケーションが取り難いという事情があります。また、米国や欧州でsecroidのような調査機関ができ、私が知らない間に「リスクがある」と評価されることを避けたいという狙いもあります。

2013年4月16日火曜日

NOKOGI Riderのダウンロード数遷移など

そろそろ、NOKOGI Riderの初期バージョン(Trialバージョン)をリリースしてから1年ぐらい経ちます。
この時点で一度、ダウンロード数の遷移を振り返ってみます。
ここ1年あたりでの、1日のダウンロード数は、下図のような感じになります。
トータル数は4,200件前後。
大きく分けて3つの波があったように思います。
①リリース当初の波(図左側)、②中間地点の波(図中央左寄り)、③大きな波(図右側)の3つです。

①リリース当初の波(図左側)

この頃は、全く宣伝とかはしていませんでした。
製品版をまだリリースしていなかったので。
1ヶ月ちょっと程度でガクッと落ちてしまいましたが、結構強い伸びがありました。
後になって分かったことですが、結構色々なサイトで紹介されていたようで、その効果だと思います。

②中間地点の波(図中央左寄り)

製品版をリリースしたので、広告出稿を行いました。
それによる伸びが、図中央左寄り付近の波です。
流石に、お金を突っ込んで宣伝しただけあって、大きな伸びがありました。
広告期間が終了すればそれなりに落ちてしまいましたが。
でも、広告終了後も何となくダウンロード数が(微妙に)増えつづけたようです。
これが、広告効果によるものか、製品版があることの効果によるものかは定かではないですが。

③大きな波(図右側)

最後に、アンドロイダーというポータルサイトに取り上げられたことを契機にドカッと伸び、その後のDL数も明らかに多くなりました。10DL/dayが20DL/dayぐらいになっています。ついでにこの時期、Nexsus7限定で広告を打つ試みを試しました。NOKOGI Riderは、7インチタブレットでもプレイし易くなる仕様で作っているので。伸びが日本国内だけなら、アンドロイダー効果と想定できますが、世界的に伸びた印象なので広告効果も相乗的に重なったものと想定しています。

少額でできる範囲の露出拡大戦略は色々ととってきましたが、爆発的なものは無い印象です。さて、次の一手はどうしたものか・・・iPhoneサポートという最後の切り札も出してしまったし、ニコ動のゲームフェスは入選しなかったようなので、そろそろ弾切れかなと感じています。

後は、小粒なアイディアゲーム、ネタゲームをちまちまと出して、小ヒットを狙い、そこからNOKOGI Riderへの誘導を図る戦略(いわゆる、セルフプロモーション)が有効そうな気がしないでもないですが。iPhoneなら、とりあえず新作を作ればダウンロードして貰う機会があることは把握したので。ただ、あまり小粒過ぎるのも如何なものかと思っています。

2013年4月11日木曜日

VGSの音声システムの実装方法

VGSの音声システム(効果音+波形メモリ音源)の実装方法を詳解するブログを書き始めました。
一応、VGSの本の中でも、内部仕様について軽く触れていますが、このブログでは、ソースコードの実装方法まで踏み込んだより実践的な内容を書き綴っていきます。
http://vgs-sound.blogspot.jp/2013/04/blog-post.html

2013年3月15日金曜日

効果的なアプリ内広告の出し方について

アプリ内広告を出しているアプリが沢山あります。
アプリ内広告を出せば、収益が道が確保できるので、アプリを無料で提供できます。
結構多くのアプリ開発者が、この方法で収益化を目指しているのではないでしょうか。
ノーリスクですし。
しかし、リスクが低い分、リターンを確保するのは容易ではありません。
そこで、広告アプリで高いリターンを出すには、どのようにしたら良いかという点について、私が独自に分析した結果を書き綴ってみたいと思います。

(1)お客様は神様です

広告主の立場に立って、広告主の利益に適う行動をとることが重要です。
広告アプリを出す開発者にとって、広告主がスポンサーになります。
「お客様は神様です」
なんて言葉がありますが、それが事実なら、広告アプリの場合、アプリ利用者は神様ではありません。
広告アプリにとっての神様は、広告主です。
その点を理解することが、広告アプリで収益を得る上での大前提となります。
もちろん、アプリ利用者を蔑ろにして良い訳ではありません。
アプリ利用者は、神様(広告主)にとっての神様(お客様)なので、当然大切にすべきです。
しかし、パブリッシャが一番優先すべき顧客は広告主であることを、肝に銘じておいてください。
以下、アプリ開発者が出来る「広告主にとっての利益に適う行動」について記します。

(2)KPIはCV率

広告アプリ開発者は、CTRインプレッション数に占めるクリック数の割合)にばかり気を取られてしまいがちです。
しかし、広告主が興味をもっている数字は、CTRではなく、コンバージョン(CV)率です。
CV率というのは、コスト発生数(クリック数)に占める成果数の割合です。
つまり、広告アプリの開発者が取るべき行動は、「広告主のCV率を高めるための努力」です。

(3)類は友を呼ぶ

例えば、ゲームアプリを開発しているのなら、ゲームの広告を出すことが効果的です。
そして、同じゲームであっても、シューティングゲームであれば、同じシューティングゲームの広告を出すことが、より効果的だと言えます。要するに、「自分が出すアプリと類似するジャンルの広告を多く取り扱っている広告会社を選ぶこと」が重要です。
専門的にいうと、ターゲティングというやつでしょうか。
※ちなみに私は、InvaderBlock2という広告アプリを出してますが、日本語の広告についてはこの点に失敗しています。(日本語以外の言語設定でプレイすれば、良い感じの広告が表示されます)

(4)広告を「単なる背景」にしてはならない

そういうアプリをよく見ます。
「広告を表示しっぱなし」というのが一番良くないです。
表示され続けている広告は、広告ではありません。
「単なる背景」です。

誰も、単なる背景をクリックしようとは思いません。

単なる背景をクリックして、訳の分からない商品を紹介されたら、大多数のユーザはイラッとします。
そして、商品に興味を持っていないユーザにコストが発生させられたら、広告主もイラッとします。

それって、誰得なのでしょうか?

一見すると、アプリ開発者の一人勝ちにも見えます。
しかし、スポンサーは、成果の低い広告に出稿し続けてくれるほど、バカではありません。
スポンサーは、一定の成果が認められるからこそ、お金を出して宣伝している訳なので。

広告は、「単なる背景」ではなく、「広告」にしなければなりません。

当たり前すぎることですが、意外とそれができていないアプリが氾濫しています。
だから広告出稿者が減り、広告単価が下がっているのだと思います。
私が最初にAdMobで広告出稿した時、あまりの安さに驚きました。
そして、あまりの成果の悪さに落胆(というか納得)もしました。

広告を「単なる背景」にしないようにすることは、実は簡単です。
基本的に表示させないようにして、効果的なタイミングでインプレッションを発生させれば良いです。

その観点で考えれば、ゲームアプリの場合、ゲームプレイ中のインプレッションは無意味です。
「効果的なタイミング」とは、ユーザが他のゲームに対して興味を持ち得るタイミングです。
例えば、「ゲームオーバーになった後の画面」とかが効果的だと思います。
そうすることで、ユーザが興味を持って広告をクリックしてくれるから、自然とCV率が高くなります。
そして、CV率が高い広告であれば、積極的に広告主も出稿してくれます。

なお、「効果的なタイミング」というのは、アプリの種類によって様々です。
どのタイミングで出せば一番“興味を持って”広告をクリックして貰えるか?
という点を熟考してください。

(5)広告会社に対して思う事

現状、最大手のAdMobが一番ターゲティングが優れています。
しかし、最大手のAdMobですら、上記(3)で挙げたターゲティングができません。
広告主が、出稿先のアプリを選択できるようになりませんかね?
たぶん、私だけじゃなく、多くの広告主が同じことを考えていると思います。

Googleさん見てますか?

もちろん、それをやると「儲かる広告アプリ」に偏りが生じると思います。
でも、そういった環境にした方が、より優秀なパブリッシャが育ち、延いてはそれが、広告会社の利益になるのではないかと思っていたりします。

NOKOGI Riderに関するSUZUKI PLAN

近日中に、NOKOGI Riderのバージョン1.09をリリースします。
バージョン1.09での目玉は、iPhone/iPodTouch(以下、iPhone版)のサポートです。
対応デバイスは、iPhone4、iPhone4S、iPhone5、iPodTouch(第4世代)、iPodTouch(第5世代)です。
なお、iPadについてはサポートしません。
動くかもしれませんが、ユニバーサル対応していないので、HD表示になりません。
※タブレット端末でHD表示で遊びたい場合、Nexus7かWindowsでお願いします。

iPhone版の販売価格は、ティア5(日本円で450円+税)になります。
このiPhone版のリリースと同時に、Android版NOKOGI-Riderの最後の値上げを実施します。
※ただし、iPhone版と同額にはしない(若干お求め易い価格設定にする)予定。

今回の値上げで、Android版NOKOGI-Riderも漸くフルプライスとなります。
この半年ちょっとの期間は、実質的にはセールス期間でした。
あまり公言していなかったかもしれませんが。
私(SUZUKI PLAN)の価格制定ポリシーでは、値上げはできるのですが、値下げができません。
もしも、買おうか迷っている方が居る場合、今のうちにお買い求めください。

Android版のフルプライスは、今の所、350円前後を予定。
なお、私は値上げをしたことで売れなくなっても、別に問題無いと思っています。
もしも、同額支払えばNOKOGI-Riderよりも面白いゲームができるのであれば、それで良いです。

ちなみに、NOKOGI-RiderがiPhoneに移植(ポーティング)できたということは、VGSで作ったゲームをiPhoneへ移植することは可能だということを意味しています。(もちろん、最初からそれができるようにVGSをデザインした訳なので、当然のことですが)
ですが、当面、iPhone対応版のVGS(iPhoneポーティングキット)は、公開しません。
その事情には、色々なものがあります。
①技術的な事情(まだ、VGSをフレームワーク化orオープンソース化していない)
②私の思惑-その1(iPhoneよりもAndroidの方がゲーム作りし易い環境が整っているから、これからスマートフォン対応のゲームを作るのであれば、まずはAndroidから挑戦し、そこで手応えを掴んだクリエイタがiPhoneへ参入するという形で良いんじゃないかと思っている)
③私の思惑-その2(VGSの本をMelonbooksで電子書籍として無償公開していますが、将来的にはそれを商業出版したいと考えています。無料で出しているものを有料で出すには、それなりの付加価値が必要になりますが、紙書籍版でiPhoneポーティング方法を示す形にすれば、それが満たせるのではないかと思っている)

合理的ではないものを作りたい

ここ最近、実機版の東方VGSの開発が忙しくて、東方VGSの曲追加が滞っています。 東方VGS(実機版)のデザインを作りながら検討中。基本レトロUIベースですがシークバーはモダンに倣おうかな…とか pic.twitter.com/YOYprlDsYD — SUZUKI PLAN (...