2014年1月23日木曜日

かつての青い海は今は赤い

この記事は、今朝方、私がGoogle+のタイムライン上に投稿したものです。結構読み応えのある内容かもしれないので、転載しておきます。タイトルは適当に付けましたw(※基本、原文をそのまま載せてますが、リンクや装飾など、若干の細かい修正を入れてます)
原文は↓コチラ
https://plus.google.com/106957295959023568250/posts/B7GWxmJpqLk


任天堂の、海外(主に米国・欧州)でのWiiU年末商戦惨敗に伴い、通期営業利益予想が-350億円に下方修正された(当初目標は1000億円)ことで、結構騒がれてます。そこら辺のことは、各社報道や任天堂の公式情報を見るのが手っ取り早いので、割愛します。
http://www.nintendo.co.jp/ir/library/earnings/140117/index.html

IR情報(上記URL)にも書かれていますが、そのことに伴う今後の方針について、今月末に予定している2013Q3決算の翌日(30日)に発表するとのこと。その為か、当初NY市場は結構発狂してましたが、東京市場は様子見といった感じですかね。恐らく、大きく動くのはその後かな?(株には疎いので、よく分かりませんが)

以前、岩田社長が「(WiiUは)タブレットの普及後に出したからタイミングが悪かった」といったことを仰っていた記事を見た事がありますが、今回(昨年)の年末商戦では、PS4とXBOX1との真っ向勝負となり、またしても「タイミングが悪かった」といった感じかな。

タイミングは重要です。

うん...

しかし、問題はタイミングばかりではありません。(こういう結果が出てしまった後で、こういうことを発言するのは卑怯かもしれませんが)WiiUを初めて見た時、何というか既視感(?)みたいなものが強くてガッカリしました。私は、タブレット云々はあまり関係なく、「単純にコントローラが変わっただけじゃないか?」と感じました。正直なところ、WiiFitのコントローラの方がインパクトがあったぐらいです。要するに、敢えて新ハードを出さずとも、初代Wiiの拡張コントローラで何とかなるシロモノ...というのが、私にとってのWiiUの「パッと見の印象」でした。

もちろん、詳しく見れば色々と違うんでしょうけど。ただ、ライトユーザをターゲットにした戦略の場合、「パッと見の印象」というのはかなり重要です。Wiiは、「テレビ画面を見ながらコントローラを振ってテニスをする」という、「パッと見の印象」が凄かったから、「何がスゴイのかが分かり難い高性能ゲーム機(※ライトユーザではない私にもよく分かりません^^;)」より、多くのライトユーザの心を掴めたのであろうと思います。

DS、Wii、3DSと来て、「次の一手が何が来るか」ということが噂になっていた時、私は、「ついに、スーパーバーチャルボーイがついに来る!」と予想していました・・・その予想自体、当たるとは思っていませんでしたが、少なくとも、私の予想の遥か斜め上を期待していただけに、箱を開けてみたら「Wiiっぽい感じの新しいハード」が出てきたから、ガッカリした訳です。

スーパーバーチャルボーイはさておき、任天堂の「次の一手」について、私の希望的観測を(かなりの割合で)交えつつ、勝手に予想してみたいと思います。

スマホ市場に参戦?

そういう報道をよく目にします。

スマホゲーム市場とは、要するに、パズドラのガンホーのように、既存のAppleやGoogleのエコシステムに乗っかって、「基本無料」で稼ぐビジネスを指します。これは、「無い」というより、「するべきでない」と思っています。

というのも、このモデルは「ゲームコンテンツとしての底が浅い」と思うので。パズドラはシンプルで面白いかもしれません。比較的飽きっぽい私でも、1週間ぐらい遊ぶことができました(課金はしてないけど)。ソーシャルゲームの類は1本あたり1時間以上プレイしたことがなかった私にとって、これは結構スゴイことです。

しかし、それが一年以上ずっと日本のアプリ市場で売り上げトップの座に居座り続けるのは、異常だと思います。そのため、これはそのビジネスモデルが生み出せる「ゲームコンテンツの底の浅さ」に起因する結果ではないかと思います。

要するに、任天堂がガンホーみたいなことをやってくることは、無いと思います。一時的な資金繰りの為に手を染める可能性なら無いとは言い切れませんが、任天堂ならまだ内部留保がたんまりある(だから、最終赤字に転落しても配当を配っている)から、ブランド価値を削り落としてまで、お小遣い稼ぎをする可能性は低いんじゃないかと予測しています。

任天堂には、「売り切り」のビジネスモデルでやって欲しい。

独自エコシステムの再構築

ただ、既存のAppleやGoogleのエコシステムに完全に乗っかってしまうと、それは不可能です。一番の問題点は、コンテンツサプライヤに価格制定権を与えていることだと思います。だから、ダンピングが横行し、結果的に「基本無料」のビジネスモデルありきになってしまった訳です。Appleはハード(iPhone)が売れれば良く、Googleは広告主が出稿してくれれば良い訳なので、もしかすると、これは「予定調和」なのかもしれません。

余談ですが、私(SUZUKI PLAN)は、成立しない方のビジネスモデル(売り切りのビジネスモデル)でやっています。当然、それで事業が成り立つとは思っていませんし、そろそろ育て初めて2年ぐらい経ちますが、実際、まだまだ事業になる程は育っていません。一応、収益は段々と上向いているので、その内、化けるかもしれませんが。まぁ、化けなくても、私は趣味でやっていることなので、ビジネスとか気にせず「going my way」で良いです。しかし、企業がビジネスをやるには、少なくとも、AppleやGoogleのエコシステム上ではリスクが余りにも大き過ぎる・・・だから、誰もやらない。(だから、私がやっているw)

恐らく任天堂は、自らのエコシステムを構築して、その上で、スマホに乗っかってくるんじゃないかな...と、思っています(つまり、スマホは利用するけど、AppleやGoogleのエコシステムには完全には乗っからない)。もうちょっと突っ込んだ言い方をすると、私がやっているSUZUKI PLAN - Video Game Systemみたいな形で、「スマホにも乗っかる」という感じでしょうか。「枯れた技術の水平思考」ではありませんが、それなら比較的安い投資で出来ると思います。

確か、任天堂は、WiiUとほぼ同時に、独自SNSシステムみたいなものも作っていたと思う(3DSとかで利用できたりするらしい)ので、それをベースに開発すれば、結構短期間で作れるんじゃないかな?私は、任天堂の中の人ではないからよく分かりませんが。

その上で、売り切りモデルで成立する(=基本無料に対抗できる)ビジネスモデルを発表してくる事に期待しておきます。

基本無料への対抗策

色々と方法は有ると思います。
というより、有り過ぎるぐらい有ります。なので、ほぼ与太話になりますが、例えば、下記のような方法が考えられます。

(1)変動相場制の導入

以前、VGSの実機仕様の与太話の記事で少し触れましたが、サードベンダーには「価格設定権」を与えないようにして、価格を評価(や任天堂によるコントロール)に応じて、無料~5000円ぐらいの値幅で日々変動させる変動相場制(為替相場や株式相場みたいな感じ)の導入とか。そうすれば、手っ取り早く価値のあるコンテンツが欲しければ有料でも買うし、(青田買いみたいな感じになりますが)無料でコンテンツを楽しむこともできます。

(2)独自SNSの活用

ただ、上記(1)だと「クソゲーならタダだけど、良ゲーは有料」という、若干残念な形になってしまいます。それでは、基本無料に勝つのは難しいでしょう。そこで、独自SNSを活用して、「有料ゲームもお金を出さずに買える仕組み」にすれば、面白くなると思います。

AppStoreやGooglePlayには、レビューというものがあります。それの発展形で、トラックバックみたいな感じの記事(レビュー記事)を、コンテンツのページからユーザが投稿できるようにします。そして、そのレビュー記事を参照してそのコンテンツを購入した人が居た場合、売上げの何%かを、マーケット内で使えるポイントみたいな感じで与え、それを使ってコンテンツを購入できる感じにします。(アフィリエイトみたい感じですね)

そうすれば、「現時点は無料で配布されているけど面白そうなゲーム」を見つけた場合、それの魅力を伝える記事を書いて投稿すれば、有料化後にその記事を見て買った人からの売上げの一部がポイントとして溜まり、それを使って有料ゲームがタダで買えてしまう訳です。(その仕組みなら、クソゲーだらけであろうとも、必至になって無料ゲームをプレイし漁り、良いのものが見つかれば積極的にプロモーションしてくれる感じになります・・・多分)

(3)インディーズの取り込み

そういう仕組みでやろうとすると、最初っから3000円ぐらいで売っても売れる大手だけじゃなくて、最初は無料でやってだんだんのし上がっていくことを目論むインディーズ勢を取り込むのが良いと思います。彼らのスピードには、企業は絶対に勝てないので・・・任天堂は、過去にインディーズを自らのエコシステムから排除しましたが、時代も変わったからそろそろ時効ということで。

2014年1月18日土曜日

Canon Sniper - 壊さなければ創れない

先ほど、AppleへiPhone版Canon Sniperの審査申請をしました。

普段は、Android版を先行公開していますが、今回は、Android版Canon Sniperについては、iPhone版の様子を見てから出すことにします。昨今は、「Androidファースト」と言われていますが、それは、プロモーションが十分にできる場合に限られた事情だと思います。

Androidアプリの場合、リリース前に認知度を上げる活動が重要です。私の場合、お金を掛けたプロモーションはそんなに出来ないし(※全くやらない訳ではない)、かといってリリース前に出来ることもそんなに無いから、やはり、ストア側でプロモーション(新着表示)してくれるiPhoneへの対応を先にすること(iPhoneファースト)の方が良いかなと思った訳です。

一応、今回リリース前プロモーションとしてやった事といえば、SNSで情報を流したり、YouTubeでビデオを先行公開したり、ニコニコ動画の自作ゲームフェス3に(Windows版を)出品する程度のことしか、してません。

(事前に流したプロモビデオ@YouTube)


それでは、Canon Sniperについて、設計コンセプトを中心に色々と書き綴ってみようと思います。

SHOT06 Project - Canon Sniper

Canon Sniperのタイトル画面が完成してバランスをチェックした時、「あぁ、全体的に下寄りになってしまった...」と思い、座標値を修正しようとしたのですが、ふと、「題字の左上に、何か文字を書けば良いんじゃないか?」と思い直し、NOKOGI Riderのタイトル画面に倣い、「SHOT06 PROJECT」と書いておくことにしました。

Canon Sniperの「Canon」は、「キャノン砲」とかのキャノン(Cannon;銃器などの古典的な言い回し)ではなく、「教典」や「芸術・倫理上の規範や基準」を意味するカノン(Canon)です。シューティングゲームの本質は狙い撃つこと(Snipe)という考えに基づいて作ったので、それに関連する意味だとか・・・かなり、苦しいのですが、それもその筈。実は、単純にスペルミスをしたのですが、今更引き返すのは大変だということで、そのまま、Canonで行くことにしました。
※Canon Sniperは、株式会社キヤノン様とは完全に無関係です。

なお、SHOT05はBattle Marineということにしておきます。

SHOT0xシリーズは、「その時点の私が最も面白いと考えたSTGの形」を表現する場です。2009年にSHOT01をリリースしてから、かれこれ丸4年以上続いています。STGといえば、昨今では「弾幕」(というより、弾幕しか生き残っていない)かもしれませんが、私にとってのストライクゾーンは、(ことSTGに関して言えば)かなり広いです。そのため、必ずしもSHOT0xシリーズは、オーソドックスなSTGのみではありません。

SHOT05までは「完全なオリジナル作品」ではありません。何かしらの「オマージュ元となる作品やシステム」があります。要するに、パクリですね。SHOT01~SHOT05のオマージュ元は、以下のような感じです。

SHOT01 = パターン系STGをオマージュ

昔PCエンジンで遊んだ何か。
タイトル不詳です。
達人王辺りのように見えなくもないですが、そもそも、私は達人王をプレイしたことがありません。

SHOT02 = 東方(Extra)をオマージュ

東方といえば、スペルカード・システムによるボス戦が一番のセールスポイントかもしれませんが、個人的には単一ロングステージ形式のExtraが好きでした。適度なプレイ時間でテンポ良く遊べるので。(どうでも良いことですが、SHOT02の自機のオプション部分は、陰陽玉のオマージュです)

SHOT03 = グラディウスをオマージュ

例のパワーアップシステムです。
この時、私の中でGradiusⅡがアツかった。

SHOT04 = オーソドックス(Burning Dragon+)

スマホ対応後の処女作だから...という事情もあり、SHOT04は当初、特定の作品をオマージュした訳ではなく、オーソドックス(王道)なものを作る意図で開発しました。「スマホはSUZUKI PLANが今後メインで活動するプラットフォームになり得るか?」という試金石にしたかったという意図もあります。スマホの場合、コントローラが無いので、ゲームプラットフォームとしては、色々と不安がありました。結果的に、「スマホ(=コントローラ無し)でも、工夫次第で十分イケる」という結論になりました。むしろ、入力インタフェースが画一的なので、「Windowsよりも良いかもしれない」とすら感じました。

ちなみに、よく海外の方から「雷電っぽい」と言われますが、どちらかといえば、Burning Dragon Plus(Wiz製のPC-9801用STG)がオマージュ元です。Burning Dragon Plus自体が、雷電のパクリなので、「雷電のオマージュ」という事でも良いかもしれませんが。Burning Dragon Plusは、私が最初にハマッたシューティングゲームなので、「オーソドックなもの」を作ろうとすると、自然とBurning Dragon Plusっぽいものが出来上がります。インプリンティングみたいなものですね。

SHOT05 = Deep Scanをオマージュ

SHOT04の後、正直、アイディアに行き詰まってしまいました。いわゆる、「スランプ」です(※スランプじゃない時の方が珍しいですが)。SHOT04でオーソドックス・スタイルをやってしまった弊害かもしれません。そのため、SHOT05もオーソドックス・スタイルで行くべきか...と、考えていた矢先、PC-8801時代のレトロゲームを纏めたサイトで、今風太さんのサブマリンというゲームが目に留まりました。

「何コレ!?面白そうw」

そんな訳で、サブマリンを自分なりにアレンジしてみることにしました。なお、サブマリンは、海外での認知度がゼロに等しいと思うので、そのオマージュ元と思われる、SEGAのDeep Scanのオマージュということにしてます。SHOT05(Battle Marine)は、実際、かなり面白いゲームになったと思っています。

(Battle Marine)


「これは、売れる!」

Battle Marineには、確かな手応えを感じました・・・しかし、その売り上げは、今のところ、思わしくありません。色々と、初期のプロモーションで失敗している面もあります。SUZUKI PLANの最大の弱点はプロモーションです・・・インプレッションが最も多かった初期の段階で、説明が不十分だったりとか、割と「基本中の基本」とも言えるべき所を落としています。折角、面白いゲームを創ることが出来たのに、それが十分に伝えきれないのは、何とも歯がゆい気分です。

Battle Marineのセールスを伸ばすにはどうしたものか...

色々と考えた挙句、「自ら、Battle Marineをオマージュした作品を創る事がベスト」という結論に至りました。なお、私流のオマージュは、クローンゲームを作る事ではありません。オマージュ元となる作品をベースに、「新しいゲーム」を創る事です。(私に限らず、インディーズゲームや同人ゲームを創っている人は、皆そういう感じで「自分流のアレンジ」を楽しんでいるのではないかと思います)

SHOT06 = SHOT05をオマージュ

Battle Marineで最も説明不足だった点は、「どうすれば、スコアが稼げるか」という事の説明だと思います。後付でブログに書いたり、アプリの説明文で補足したり、撃破得点を可視化する改善をしていますが、こういうのは、最初にリリースした時点でやっておかないとダメだと思います。そこで、Canon Sniperでは、画面上から「スコアシステムの仕組み」を読み取れるようにしてみました。

Canon Sniperの画面
・画面左上(赤い■)=撃破した敵機数
敵を16機破壊すると、撃破得点(黄色い★ or 右上のxxPTS)が1つ上昇します。そこで、赤い■の数で撃破数を表示し、数字で「何回、16機破壊したか」を表示するようにしています。

・画面左上(青い■)=獲得メダル数
敵を破壊すると出てくる勲章(メダル)を5つ取得すると、撃破得点が1つ上昇します。そして、撃破数と同じような感じで、現在の獲得メダル数を表示するようにしています。

・画面左上(灰色の■)=ミスショット数
5回ミスショットすると、撃破得点が1つ減少します。

これで、「どうやって稼ぐか」という疑問に応えられるんじゃなかろうか・・・と、想定してます。こういうのは、プレイを繰り返して発見するのが楽しみのひとつだと思っていたので、Battle Marineでは、敢えて説明不足な形にしてみたのですが、撃破得点を可視化するアップデートをしてみたところ、思っていた以上に面白くなった気がするので、「より徹底的な可視化」を試みることにしました。

スマホならではの操作性

ほぼ全てのスマホには、「加速度センサー」というものが付いています。このセンサーは、端末の傾きを検出するものです。このセンサーを使ったゲームを幾つかプレイしてみたのですが、想像以上にプレイし易かったので、VGSの設計思想をアッサリと崩して、傾きセンサーを導入してみることにしました。なお、傾きセンサーを導入しようとした意図は、それだけではありません。

狙い撃つホーミングショット

私は、シューティングゲームによくある「ホーミング・ショット」というのが、あまり好きではありません(だから、東方の一番標準機とされるホーミング霊夢は使ったことがありません)。私は、Snipe(狙い撃つこと)がシューティングにとって重要な要素だと思っているので。
スマートフォンの場合、「画面上の何処でもタッチ反応ができる」という特性があるので、タッチした箇所をターゲットにホーミングするのなら良いかも・・・と、考え、「狙い撃つタイプのホーミングショット」を実現してみることにしました。
しかし、「狙い撃つタイプのホーミングショット」だと、Battle Marineのように「タッチした地点を目指して移動」とか「スライドして移動」という仕組みとは相性が悪くなります。だから、加速度センサーを使った移動を使わざるを得なかったのです。
この操作仕様だと、「片手でのプレイ」がし難くなってしまうデメリットもあります。だから、Canon Sniperが売れることで、片手プレイを望むプレイヤーがBattle Marineを買ってくれるようになる...というのが、最も理想的なパターンです。

規範をスナイプ→破壊

Canon Sniperは、色々な意味で型破り・・・というか、破壊的だと思います。「シューティングゲームの破壊的イノベーション」とまでは言いませんが。私が最初にこのゲームをスマートフォン上でプレイした時、初めて「ミサイルコマンド」をプレイした時のような新鮮さというか、「発明的な面白さ」みたいなものを感じました。

Canon Sniper(SHOT06)は、SHOT0xシリーズの型(基本的に外部からオマージュ)を破っています(推移的に見ればDeep Scanかもしれませんが)。
更に、SUZUKI PLAN - Video Game System(VGS)の設計思想(※VGSの入力装置は、当初、「シングルタッチのタッチパネルのみ」という設計思想で作られました)も破壊しています。
ついでに、「タップで狙い撃つホーミング・ショット」というのも、結構斬新かもしれません...誰かしらが既にやっているかもしれませんが、少なくとも、私の記憶にはありません。これは、スマホじゃないとまともに成立しない操作系統なので、目新しいとは思います。(マウスでも出来るので、個人製作のゲームでは、既に同じアイディアのものがあったりするかもしれませんが)

Canonのスペルミスについて先述しましたが、このブログを書いていて「このままで結構正しいかも」と思うようになりました。色々な意味で。Canon Sniperは「今までのやり方」を破壊しています。破壊は創造の母です。壊さなければ、創れないものもあります。

2014年1月10日金曜日

VGS chiptune music(考察)

東方BGM on VGS(東方VGS)のバージョン1.00が無事リリースされ、ピスコラやMMLを打ち込まない日々が、数日間続いてますが、まるで、糸が切れた凧のような気分です。だからといってすぐに東方VGSを再始動させたい訳ではないですが。^^;

暫く、凧らせてくださいw

実のところ、あまり惚けている訳にもいきません。次はニコニコ動画の自作ゲームフェス3向けの新作に取り掛かる予定なので。その新作ゲーム開発のことはさておき、とりあえず、東方VGSのことを色々と振り返ってみよう・・・と、思ったのですが、東方VGSのことは、既にこのブログで何度か記事を書いているので、VGSの波形メモリ音源について振り返ってみたいと思います。

波形メモリ音源を作った経緯

このブログの2012年3月3日の記事3月17日の記事に、完成するまでの奮闘記みたいな記事が書かれています。(※若干、関係無い記事も混じっていますw)

実は、VGSの波形メモリ音源+音源ドライバ(MMLコンパイラを含む)は、2週間という短期間で完成させました。今、軽く読み直してみましたが、オリジナルの波形メモリ音源エミュレータ(ソフトウェアシンセサイザ)を、「あーでもない」、「こーでもない」と試行錯誤しながら完成させていく様が、中々微笑ましいですw

私は、VGSを作る以前から、音源エミュレータを実装することに興味があったのですが、技術的に色々と難しそうだと思って、躊躇していました。ついでに、作るのが大変な割りに、ありがた味(?)みたいなものが少ないんじゃないかと(OGGやMP3とかで別に良いんじゃない?とか)思っていた節もあります。

しかし、スマートフォンの場合、パソコンと違って容量が小さいし、不安定なワイヤレス通信だから容量が大きなアプリは嫌われます。そこで、スマートフォンアプリの開発に乗り出す以上、独自のソフトウェアシンセサイザを作ることには、モノ凄く大きな効果があるんじゃないだろうか...と、錯覚し、勢いに任せて作ってみた感じです。

■性能重視の音源仕様

開発奮闘記(?)の記事を読んでみると、私は「性能」というキーワードに敏感な事に、気付かれるかもしれません。これは、「音楽」というのはゲームにとっての「おまけ」であり、音楽の為にリソースを割くことを嫌っていたためです。(単に、プログラマの職業病という側面も無くは無いですが)

ですが、「ゲームに音楽が無くても良い」とは考えていません。
むしろ、「ゲームに音楽は必須だ」と考えています。
しかし、「性能を割くのはナンセンスだ」と考えた訳です。
そこで、「必要最小限のCPUリソースで、必要最大限の音楽演奏機能を作ること」を、設計目標に据えて、処理が重くなりそう&無駄な機能を最大限に削ぎ落とした形にデザインしました。

VGSの音源スペックが若干(かなり?)ショボイのは、その所為ですw

しかし、それでも東方VGSを聴いて頂ければ分かるように、十分ゲーム用のBGMとして成立できる音楽が鳴らせているんじゃないかと思います。(東方VGSの場合、思い出補正によるところが若干強いかもしれませんが)

■割とウケた(World Wideで)

波形メモリ音源を搭載したVGSで開発した処女作、「NOKOGI Rider」をAndroid Market(Google Play)でリリースしてみたところ、国内外問わず、その音楽を鳴らす仕組みに感心が集まりました。特に、海外からの反応が多かったと思います。

「こんな小さな容量でどうやってるんだ!」とか、
「日本製なのに快適に動く!」とか。
※日本製のゲームは、性能要件がキツイものが多いと見られているようです。

海外展開に苦戦している日本のデベロッパーさんは多いと思いますが、オリジナルの波形メモリ音源を搭載してみると良い感じかもしれませんよ。プログラミング知識は割と豊富なものの、音声プログラミングの知識ゼロの私にも作れたのだから、企業が本気になって作れば簡単に作れるんじゃないかと思います。

これは結構本気で思っています。
もちろん、懐ゲーをエミュレータで・・・ではなく、新作を。
(移植モノではそういう仕組みでやっても普通過ぎて面白くない)

実際、SUZUKI PLANの売上げは、海外売上高比率8割強(主に欧米)なので、海外メインで活動しているといっても過言ではありません。英語はそんなに得意ではありませんが、結構何とかなるものです。

そういえば、開発室Pixelさんの洞窟物語とかも、最初に海外で注目されたと思いますが、洞窟物語の音楽の仕組みも波形メモリ音源だったりします。(仕組み上、VGSとは違い、処理性能よりも表現性能を重視されているようなので、開発室Pixelさんの波形メモリ音源の方が、音楽としては良い感じのものが作れるという違いがありますが)

■効果的なアピールを

このような「独特な製品特性」を持っていることは、マーケティング(主にブランディング)をする上で、とても有利です。つまり、この製品特性をアピールしない手はありません。そこで、「VGSの音源でアレンジしたJ.S.Bachの平均律クラビーア曲集を作ろう」という神憑り的な発想に至った訳です。



え、東方じゃないの?



・・・そうです。

私は最初、東方ではなく、WTCで行こうと考えました。
WTC = Well Tempered Clavier(平均律)

実は、その残骸が残っています。

私のAndroidアプリの一覧をご確認ください。
https://play.google.com/store/apps/developer?id=SUZUKI+PLAN

SUZUKI PLANのAndroidアプリ一覧
(2014/1/10時点)

画面下部で一際目を引くJ.S.Bach大先生。

折角なので、もうちょっと拡大してみましょう。

デデーン!!!

このアプリのスクリーンショットを見ると、東方VGSと非常にソックリな事に気付くと思います・・・というより、東方VGSとほぼ同じです。(WTC1を流用して東方VGSを作ったので...ついでにいえば、画面上部のパネル部分は、NOKOGI RiderのMusic Roomからの流用ですw)
WTC1 on VGS(Lite)の画面
(東方VGSのパクリじゃありません)

結果的に、WTC1 on VGSは鳴かず飛ばずでした。

トータルのダウンロード数は、今のところ200件ぐらいです。完全無料のアプリで、リリースから半年以上経って200件というのは、逆にスゴイことかもしれません。なお、★5が2~3件ついていますが、内1件は私です。

私は、音楽的な部分のほぼ全てを、J.S.Bach先生から学びました。東方の音楽をアレンジするに当たっては、J.S.Bach大先生から学んだ知識(主に対位法)がかなり役に立ちました。正しく学びとれているかは別として。しかし、音楽に関しては素人同然の私でも、東方VGSで大きな評価を頂けたのは、J.S.Bachの力添えによるところがかなり大きいかもしれません。(もちろん、原作者であるZUNさんの力が一番大きいですが)

きっと、東方VGSの至る所に、J.S.Bachの息吹(?)を感じられるかも。

これから作曲や編曲の世界に足を踏み入れようとされる方は、J.S.Bachにどっぷり浸かることをオススメします。ちなみに、私のお気に入りの奏者は、月並みにGlenn Gouldです。あとは、Ton Koopmanとか。一応、私はインヴェンション全曲と平均律の途中(1,2番のプレリュードとフーガ)までは弾けました。もう弾かなくなってから結構経つので、今はサッパリですが。

インヴェンションは、バッハ流の作曲法を学習するための入門書として書かれた側面もある曲集なので、私の作曲や編曲の技術は、インヴェンションからの影響がかなり大きいです。ちなみに、お気に入りは2声の15番です。(フーガが好きなので)

■J.S.Bachから学んだこと

「J.S.Bachから学んだ」とは言っても、直接、J.S.Bachの師事を受けた訳ではありません。何故なら、私が生まれる遥か前に亡くなられていたので。しかし、仮にご存命だったとしても、私は、音楽を専門にやってきた訳ではないので、そういう機会は無かったのではないかと思います。

具体的にやった事は、「J.S.Bachの音楽を楽譜を見ながら聴く」ということです。
そして、音楽(モチーフ、各声部、声部間の因果関係など)を徹底的に解析(アナリーゼ)します。
アナリーゼの例
(青い丸で囲っている部分がモチーフ)

実際に鍵盤を使って演奏する事も、とても大切です。

なお、別に高価なグランドピアノとかじゃなくて、5000円ぐらいで買えるCasioのキーボードとかで大丈夫です。J.S.Bachの頃の鍵盤音楽は、チェンバロ(ピアノよりも音域が狭く強弱表現も無い楽器)用に作られたものばかりなので、49鍵(できれば61鍵)で十分演奏可能ですし、ベロシティーコントロール(強弱)も不要です。むしろ、ベロシティーコントロールはOFFに出来た方が良い感じかもしれません。当然ですが、ペダル(ダンパーペダル)とかも不要です。

(最初の内は)両手で弾く必要はありません。
また、装飾音とかも入れなくて良いです。

片手でモチーフの切れ目、形の変化、調性の変化などを意識しつつ、一定のテンポ(遅くてOK)で弾くことを意識すれば良いです。ただ、左手と右手のパートがどのような関係にあるか意識することは重要ですが。

片手での演奏を、左右それぞれ何百回、何千回と繰り返し、アナリーゼが完璧なものになる頃には、自然と両手で弾きつつ、バロック感のある装飾音も鳴らせるようになり、且つ、速いテンポで弾くこともできるようになります。(※私の経験談です)



「VGSの振り返り」ってよりは、「J.S.Bachのすゝめ」みたいな感じになってしまったなw
私の話しが脱線するのはいつものことです。



以下、広告です。


新品価格
¥2,277から
(2014/1/9 22:35時点)



新品価格
¥1,890から
(2014/1/10 11:38時点)


新品価格
¥32,900から
(2014/1/9 22:02時点)


2013年12月20日金曜日

Android版 東方BGM on VGSのアップデート延期のお知らせ

早いもので、今年の5月にAndroid版「東方BGM on VGS」を公開してから、7ヶ月もの月日が流れてしまったようです。

「概ね1週間に1度バージョンアップ(曲追加)する」

そんな自分ルールを定めてちゃくちゃくと作業し、現在までに42回のアップデート(48曲追加)をしてきましたが、ここでちょっと方針転換します。

最終(予定)のバージョン1.00は、iPhone版とほぼ同時に公開する予定です。

スピーディーなアップデートを心待ちにして下さっているユーザ様が少なからず居ると思うので、心苦しいところではありますが...

方針転換の理由は、本業の関係で週1でのアップがキツくなったためです。そこで、年末年始の休暇まではお休みさせて頂き、年末年始の休暇で休まず頑張ろうと思っています。(残り12曲と結構多いので、それでも少し足が出るかもしれませんが...)

ちなみに、私はアプリ開発が本業ではありません。
本業は、しがないサラリーマンです。
アプリの収益では、とても食べていけません...

余談ですが、アプリを売るようになって、金銭感覚が完全に狂いました。喫茶店でたかだか200円の珈琲を飲むのにも躊躇します。その200円を稼ぐのがどれだけ大変なのかを知ってしまったので。そして、その200円があればBattle Marineが買えてしまうではないか...とか、訳の分からないことを考えるようになりました。倹約は大いに結構なことです。しかし、それでは経済が回りません。困ったものです。

会社ってスゴイですね。
会社で働けば、一瞬で200円を稼ぐことができます。
どんな魔法を使っているんだろ?

もしも、東方VGSに広告を入れていれば、多少状況は違ったかもしれません。しかし、上海アリス幻樂団からの許諾無く広告付きアプリを出すと、二次創作ガイドラインに違反することになるので、それはできません。

※広告アプリがガイドライン上NGという事は、以下の記事に書いてあります。
http://appget.com/c/news/7407/project-interview/


(上記URLから抜粋)
実際にスマートフォンでは無料アプリでお金を稼ぐということが多いですよね。今のルールでは、そこははっきりとした線引は行なっておらず、あまりにお金を稼ぐことで目立ってしまうとNGということにしています。そういう時にはこちらか注意するというルールで動いています。


正確には、「明確なNG」という訳ではなく、「アウトに限りなく近いアウト」という感じかな。
要するにグレーゾーンです。
そして、私の判断基準では、グレーは黒です。

私は本名を公表してコンテンツを供給しています。

そのため、こういうコンプライアンス関連のこと(東方二次創作ガイドラインだけでなく、関係する取引先各国国内法や連邦法、関連州法、国際条約、日本の法律などなど)について、確実に遵守するように努めています。

しかし、全ての法令を完全に把握するのは難しいので、パーフェクトではないかもしれません。そこは、世界市民として恥じない紳士的な行動を心掛けることで、法令文書を見なくてもそれらが守れている状態になるように努めています。(もちろん、それでも法令の内容を確認するようにはしているのですが、私は法曹ではないし、法令文書って無駄に難しくて分かり難いんですよね...)

ちなみに、本名を公表している理由は、商い(有料アプリの販売)をしているためです。
※東方VGSは例外(同人活動)ですが。

商人(商いをする人)は、法律関係の帰属主体を明確にする必要があるため、名前(一般的に、自然人なら氏名、法人なら商号)を表示する必要があります。商法あたりにそういう規定があったような気がします。日本の商法は、法人制度の大改訂があった時(2006年頃だったかな?)に、かなりの部分が削除された(会社法へ移動した)と思いますが、たしか、その部分は残っていたんじゃないかと思います(たぶん)。残っているということは、それは会社法が規定している法人(株式会社法人)に限らず、法律上の人(自然人+法人)が商行為をする場合に共通する一般原則的なものだろうと思うので、私にも関係することだと言えると解釈しています。

私は、現時点で商業として成立しているか否かは別として、それを目指してやる以上、東方二次創作で商行為をやるのは、宜しくないことだと思っています。何故なら、東方を使って得られた人気は実力で得られた人気ではないから、仮にそれで儲けても、すぐに立ち行かなくなると考えているからです。

そのため、仮にガイドラインの規定上、商行為(有料販売、アプリ内課金、広告等々)がOKだったとしても、それをやることは無かったと思います。東方二次創作を創作活動の入り口とすること(=同人活動をすること)は、とても良いことだと思うのですが、商行為をするのならオリジナルの方が良いのではないかと。(もちろん、オルタネイティブフィクションで商行為をしている方は沢山居ると思いますし、それらを否定するつもりはありません。これは、単なる私の思い込みです)

同人なら商業として成り経たせる必要が全くない(それを目指しているのなら、それは同人ではなく商人になる)ため、そこら辺を気にする必要はなく、好きなことを(もちろん、ルールの範囲内で)やれるのですが...ちなみに、昨今は、同人と商人の境目が曖昧だと言われてますが、私は、その部分は今も昔も変わっていないと思います。

しかし、「創作活動の入り口」ではなく、既にその迷宮の奥深くに迷い込んでいる私が、今さら東方二次創作・・・というのも、かなりヘンな話しです。矛盾しています。若い頃なら、好きなだけで突っ走れたかもしれませんが、私は既に、それほど若くはありませんorz

実のところ、「東方VGS経由で私のオリジナルのアプリが少しでも売れてくれれば」という邪な考えも、無くは無かったです。しかし、世間はそんなに甘くはないことを既に実感しているので、その考えについては随分前に捨てました。

その考えを捨てた時点で、東方VGSのアップデートは止まっていた筈です。

しかし、それでも未だにアップデートを続けています。


何故か...


私はボランティア精神旺盛な聖者なのか?

・・・それは、有り得ません。

仮にそうなら、東方VGSに限らず、全てのアプリを無料で提供している筈です。


私は、(良い意味でも悪い意味でも)かなり真面目な性格の人間なので、「やる」と宣言した以上は最後までやり抜きます。

・・・つまり、義務感?

しかし、義務感だけで動けば、クオリティを落としてさっさと終わらせている筈です。私はそういう人間です。というより、私に限らず、人とは概ねそういう生き物です。ところが現状、そういう風になっているとは思えないので、必ずしも義務感だけでは無いようです。(同人活動とはいえ、SUZUKI PLANブランドに少なからず影響するリスクがあるので、それが抑止力となっている可能性は否定できませんが)


考えに考え抜いた挙句、ひとつの答えを出しました。


それは、iPhone版の東方VGSのSoftware Descriptionの「無料配布している理由(2013/10/25追記)」で説明している内容にちょっと関係します。


(Software Descriptionから抜粋)
レビューコメント等で、有料でも購入して頂ける旨のコメントを頂き、大変嬉しく思っています。しかし、このアプリで収益化行為を行うつもりはありません。SUZUKI PLANは、『東方二次創作のガイドラインについて、推奨事項を含めて完全に遵守した形としたい』と考えています。上海アリス幻樂団は、「創作行為を楽しんで欲しい」という考えに基づき、二次創作行為を寛容に認めています。私はその点に強く感銘を受けています。


私は、「創作行為を楽しむ人を増やしたい」と考えています。

私が創作活動に入り浸った動機は、私が楽しめるゲームが絶滅しそうだった(と、頑なに信じた)ためです。そこで、私自身がそれを創り、私自身がそれで楽しもうと思ったから、私は創作活動をしています。(そして、それを生業にできれば最高だと考え、同人路線ではなく商業路線を採りました...もちろん、世の中はそんな甘いものではないということを重々知りつつ)

つまり、私の創作のキッカケ「無いモノねだり」です。

だから、その「無いモノねだり」が発生するキッカケを、東方VGSを通じて、利用していただいている皆さまへ与えたくて、東方VGSを続けているのかもしれません・・・



色々と故事付けていますが
真実は定かではありません



名探偵はしばしば、『「真実」はいつもひとつ!』とドヤ顔で言いますが、あれはウソですね。
「事実」はいつもひとつです。
しかし、「真実」はいつも沢山あります。
だから、人は哲学や戦争をするのです。

・・・私が今まで会ったことのある人間の中で、もっとも理解不能な人間は自分自身です。私は私以外の人が考えていることは結構よく分かる-----分かったつもりになっているだけかもしれません-----のですが、かれこれ30年ぐらいの付き合いがある「私自身」が考えていることが、未だによく分かりません。ただ、何となくそれに従っていると、5年ぐらい先に「あー、そーなのかー」と理解できたりするから侮れません。だから、「本当にこのまま永夜抄までで終わってしまうのか?」という質問を度々いただきますが、とても回答に困ります・・・他でもない私自身が、どう転ぶのか分からないので。

2013年11月27日水曜日

VGSの実機仕様(※与太話)

私は、有料販売のみを収益化手段として、AndroidとiPhoneのVGS用ゲームをリリースしていますが、「有料販売では売れない」ということについては、百も承知しています。

実際、殆ど売れません。
売上げはせいぜい、月5千円ぐらいです。
(※ほとんどAndroid版の売上げのみ)

大手はアプリ内課金(基本無料)で荒稼ぎし、個人は広告(無料)で微銭を稼ぐ。そういうスタイルが定着している状況下では、お金を払ってゲームを買ってくれる人なんて、まず居ません。そんな事は、ちょっと考えれば誰でも分かることです。

それでも私は、アプリ内課金や広告で収益化を図ろうとは思いたくありません。

なお、事業になるレベルで収益を上げようと思えば、アプリ内課金が必須です。ただ、アプリ内課金でやる場合、お金を出してくれる人から根こそぎお金を吸い出すビジネスモデル(パズドラの魔石やソーシャルゲームのスタミナみたいな感じ)じゃないと、事業にはなりません。そもそも、90%以上の人は、「基本無料」のアプリに対いしてお金を投じることはありません。パズドラの場合、それ以前の過熱感が凄すぎた(正に、修羅の国だったw)ため、若干課金率は高いかもしれませんが、それでも、課金しない人が大半です。そのため、課金してくれる人から徹底的にお金を吸い出さないと商売になりません。私は、そういうビジネスモデルで稼ぐ事について、社会的弱者からお金を毟り取っているように見え、嫌悪感のようなものを覚えています(※飽くまでも個人の感想です)。要するに、儲かるだろうけど不敬だと思っているから、手を出しません。そもそも、不敬なビジネスモデルというのは割とすぐに崩壊するものです。(かといって、正しければ必ず報われるという世の中でもありません...世の中は複雑なのです...)

広告は単価が低すぎるので、商売にならないと思っています。よく使って貰えるアプリなら、ある程度安定した収益は得られると思いますが。ただ、ゲームだとどうしても飽きて来るので、ゲームに広告を載せても、アタリショックみたいな感じになるのを早期化するだけだと考えています。つまり、TwitterとかLineみたいな感じのものなら良いと思いますが、そうでなければ、恐らく「お小遣い程度」の収益しか得られないんじゃないかと(そして、お小遣い程度では、どうしても品質が上がらない)。
ちなみに、私は、多少儲かるにも関わらず、敢えて広告アプリを出していません。その理由は、それによるブランド価値の低下を恐れているためです。実は以前、広告アプリを出していたのですが、使っていた広告APIに対してsecroidによるリスク判定がされた事がキッカケで、広告アプリを完全撤去しました。その程度の些細な理由で広告アプリを撤去できた理由は、ブランディングする上で邪魔だという考えがあったためです。実際のところ、広告を載せれば得られる筈の収益を敢えて拒否する程度の些細なことで、CS(顧客満足度)が上がります。もちろん、広告が邪魔な位置にあるとかそういうレベルのモノは論外です。しかし、例え邪魔にならない位置にしか配置してなかったとしても、広告が有るor無いで比べれば、確実に無い方がCSがアップします(何故なら、世の中には広告アプリが溢れているから)。それならば、広告収益程度のはした金は受け取らず、無料アプリにすら広告を載せていない方が将来の利益になる...と、私は考えました。なお、東方VGSについては、ガイドライン上グレーだということもあり、載せてません。結構アクティブ率が高いし、アップデートも頻繁にできる仕組みなので、広告を載せていれば結構儲かったんじゃないかと思います。たぶん、月3~5万程度は軽く稼げると思います。しかし、私は東方で商売をする気は最初から無く、完全に趣味でやっている事だから、気にしません。多少なりともSUZUKI PLANのブランド価値向上に貢献してくれるかもしれませんし...東方のブランド価値しか上がらないんじゃないかとも思っていますが、それならそれでも良いと思っています。

健全に稼ごうと思えば、1ユーザあたり一律100~1,000円みたいな感じの、コンシューマ機用のゲームと同じスタイルで売る事(=有料販売)がベストだと考えている訳です。もちろん、その場合、1本のゲームで永続的に収益を得る事は不可能です(需要はいつか必ず食い尽くすので)。ただ、それについては、新作を出し続ければ良いだけの話しなので、大した問題ではありません。家庭用ゲーム機だって同じですよね。私は、家庭用ゲーム機のゲーム市場には参入できない(ライセンス料を払うのがキツイだろうし、そもそも個人だと相手にして貰えないと想定している)から、スマートフォンのアプリ市場を利用して、独自の家庭用ゲーム機(VGS)用のゲームを販売している訳です。

さて、前置きが長くなりましたが、ここからが本題ですw
※以下のお話は、完全に私の脳内での出来事です。

「AndroidやiPhoneで動作するVGSは、エミュレータです」
そんな話しを、耳に胼胝ができるほどしてきました。
「ただし、実体の無い論理ゲーム機です」
そんな話しもしてきました。

しかし、漠然としたイメージではありますが、VGSには実機のイメージがあります。
外観としては、下図のような感じ(だいたい4インチぐらい)です。
VGS実機のイメージ図(※寸法は適当)
左側のボタンはPause、右側のボタンはExitです。
タッチパネルはシングルタッチ専用です。
なお、Wi-Fiとかそういうのはついてません。
本体価格はたったの5,980円。

VGSでは、VGS用ゲーム以外のものは一切動きません。
ついでに、アプリ内購入とかは仕組み上不可能です。
もちろん、広告アプリも存在しません。

初期状態では、Invader Block 2がプリインストールされています。VGS対応ゲームを買う場合、本体をPCに接続して、PC経由でSuzuki Plan Game Store(SPGS)というサイトからゲームソフトを購入します。

SPGSには、SUZUKI PLANやサードベンダーが開発した色々なゲームが販売されていますが、AppStoreやGooglePlayとは、価格設定の仕組みが根本的に異なります。AppStoreやGooglePlayでは、デベロッパが自由に価格設定をすることができますが、SPGSではデベロッパが価格設定できない仕組みになっています。

SPGSでゲームを販売する場合、最初は基本的には無料で販売しなければなりません。ただし、Android版とかである程度の販売実績のあるものであれば、例外的に最初から有料になる場合があるみたいです。

ゲームの販売価格は、独自の番付システムにより、無料~1,000円ぐらいの範囲で、100円刻みの価格設定がされます。そして、番付はユーザからの評価ベース(+SUZUKI PLANの裁量)で変化していきます。基本的に、ユーザからの評価ベースで番付されるため、面白いゲームほど、価格が高くなっていきます。そして、売価の70%が開発者の懐に入り、30%がSUZUKI PLANの懐に入ります。

お金の無いユーザは新登場の無料ゲームに群がります。
そして、単純に「面白いゲーム」を遊びたければ1,000円を払えばOKという感じです。

まぁ、私がこれを実現できる可能性はゼロに等しいですw

ワールドワイドでやろうとすると物凄く壁が高いし、ワールドワイドじゃないと1,000円/本では儲からないだろうと思っているので。主に個人(同人)主体のプラットフォームということであれば、日本限定でもOKかもしれませんが。

実現可否はともかく、仕組み的には面白そうじゃないかと思います。
任天堂あたりがやってくれないかなぁ...(もちろん、VGSじゃなくても良いですw)

2013年11月25日月曜日

アプリの探し方(中級編)

スマホでアプリを探そうとする時、果たしてどうやって探すのか?

一番ポピュラーな手段は、マーケット(AppStoreやGooglePlay)で探すことです。しかし、それらは必ずしも欲しいアプリを見つけ易い形にはなっていません。何故なら、マーケットでアプリを探す手段は、極めて限られているので。

両方のマーケットに共通して存在する「アプリを探す手段」は、以下3種類です。
(1) ランキング
(2) オススメ
(3) 検索

たぶん、(1)は最初の頃は役立ちますが、すぐに見なくなると思います。必ずしも自分のニーズに合ったものが上位に有る訳ではないので。同じ理由で(2)も、ウン万とあるアプリ群の中から、自分のニーズに合ったものが紹介される可能性は低いと思います。

ニーズに合ったものを探すなら検索

自分のニーズに合ったものを探す上で、一番便利な方法は検索です。

しかし、これも中々大変です。漠然としたキーワードだと、既に知っているアプリしか引っ掛からないので、ニーズに合ったモノを探すには、キーワードの具体化が必要になります。

GooglePlayの場合、検索エンジンで培った技術を応用しているだけあって、キーワードを具体化すれば、そこそこ高い確率でニーズに合致するものが見つけられます。

しかし、AppStoreの場合、検索でニーズに合致するものを見つけることは極めて大変です。iPhoneアプリの場合、アプリ開発者がアップロードする時、検索エンジンに引っ掛かるキーワードを指定するのですが、それは、最大100バイトしか指定できないので...

つまり、GooglePlayとAppStoreの検索機能は根本的に目的が異なるものです。
・GooglePlay = 漠然とした検索ができる
・AppStore = 特定アプリの検索しかできない

GooglePlayで探しAppStoreで買う

そのような事情から、キーワード検索でiPhoneアプリを探す場合、
(1)GooglePlayでAndroid版を検索
(2)欲しいアプリが見つかったらAppStoreでiPhone版を検索
という方法でアプリを探す人が多いと思います。
実際、私がスマホ触りたての頃は、そうやってアプリを探してました。

それでも、検索は大変

さて、上記までがアプリの探し方「初級編」です。
ここからが、いよいよ「中級編」です。

GooglePlayを使えば、検索により欲するアプリが見つけ易いです。

しかし、検索結果の順位には、あまり大きな変動はありません。Google側でちょくちょく検索結果のスコア(順位を決定する要素)を弄っているようですが、それも、あまり頻繁に行われている訳ではありません。(私が調査した感触では、スコア算出式の変更頻度は、数か月に1回程度だと思います)

キーワード検索にスコアのスクリーニング機能とかが有れば良いのですが...

例えば、ニコニコ動画の検索の場合、「コメントが新しい順」とか「マイリスト数が多い順」のようなスクリーニング検索ができるため、同じキーワードでも検索の幅が広いです。
ニコニコ動画のスクリーニング検索
幸い、Androidであれば、公式以外にも色々とアプリの検索に役立つツールがあります。例えば、AppBrainというアプリを使えば、検索結果に対して、「今日人気が有るアプリ」「今週人気があるアプリ」「評価が高いアプリ」などのスクリーニングが可能です。

(AppBrain)
https://play.google.com/store/apps/details?id=com.appspot.swisscodemonkeys.apps

また、通常、アプリのランキングや検索順位は国毎に違いますが、AppBrainならワールドワイドでの情報が見れます。日本のランキングはしょっぱいソシャゲーやその変化形で埋め尽くされていてツマラナイですが、世界に目を向けてみると、結構楽しいです。

ちなみに、AppBrainは起動すると最初にアカウント登録を求めてきますが、登録しなくても使えます。(実際、私は登録せずに使ってます)

2013年11月24日日曜日

iPhone所有者はWalkman(NW-Fシリーズ)所有者である可能性が高い?

永らく、このブログは広告を一切掲載しない方針で運営してきましたが、AndroidとiPhoneのアプリ販売をしているということで、WalkmanとiPod touchの広告を掲載してみることにしました。

PCでこのブログを開くと、画面右側に下図のように広告が表示されていると思います。

WalkmanとiPod touchを並べて表示して良いものかがちょっと「?」ですがw

まぁ、大丈夫でしょう。
そんなにアクセスが多いブログでもないですし。
スマートフォンと違って、契約を奪い合うものでもないでしょうし。

恐らく、
・iPhoneしか持っていない人はWalkmanを持ち、
・Android phoneしか持っていない人はiPod touchを持つ。
そんな感じではないでしょうか。
勘ですが。

ただ、私の勘はあまりアテになりません。
勘(=センス)が良ければ、もっと売れるアプリを作れている筈なので...orz

なので、勘に頼らず、定量的なデータ分析をしてみます。
幸い、私には東方VGSという、今のところそこそこ人気があるコンテンツ(収益にはならないけどT.T)があるので、そこから分析してみたいと思います。

まず、Androidアプリの場合、開発者用のコンソールで、端末種類別のダウンロード数をチェックすることができます。そのデータを見てみましょう。


なんと、人気第3位の機種がWalkman(Fシリーズ)です。
結構ばらけているので、率は少ない(全体の2.27%)ですが。
しかし、Walkmanは普及率がそんなに高くないので、これはかなり珍しい現象です。

何故、そういう現象が起きたのか。

東方VGSは、Android版よりもiPhone版の方が人気があります。
具体的には、総DL数が5倍ぐらい違います。
(最近はAndroidの方の追い上げが結構伸びてきている感じですが)

そのため、Android版の東方VGSをインストールしてくれている人の中には、結構な数の「iPhone版で東方VGSを認知し、Android版も落としてくれた人」が居ると想定できます。

そして、普及率が低いWalkmanが、第3位に来た最大の理由は、iPhone所有者に結構な数のWalkman所有者が居たため・・・と、考えられると思います。

それならば、Walkman普及を後押しする為にも、何らかの一助をしようと思った訳です。

SUZUKI PLANとしては、iOSよりもAndroid推しなので、Walkmanのみでも良かったのですが、Androidしか触った事が無い人も、一度はiOSを触ってみると良いと思うので、一応iPod touchの広告も載せておきました。

ついでに、私自身一応iPhoneアプリも売り出している訳ですし。
なお、iPhoneアプリは、Androidアプリと違って殆ど売れません。

価格設定を若干高めにしている事も響いているかもしれませんが。
しかし、無料のNOKOGI Rider Liteすら、Androidなら50件/日ぐらい落として貰えるのに、iPhoneだと2~3本/日ぐらいというダメダメっぷりです。私は、iPhoneアプリの年間の利益が8,400円以下になった場合、SUZUKI PLANのiOSデベロッパアカウントを消滅させる(Android一本に絞る)方針でやっています。一応、今年の予算目標は達成できていますが、正直なところ、アカウント契約を継続しようか若干躊躇しています。(ちなみに、アカウント契約を継続しなかった場合、SUZUKI PLAN製のiPhoneアプリは、全てAppStoreから消えます)

なお、東方VGSに広告とか載せれば楽々クリアですが、それは絶対にやりません。
飽くまでも、オリジナルのアプリ(有料アプリ)の販売収益だけに拘ります。
ヒット作を作れれば話しは別ですが、来年以降は、本業の関係でちょっと厳しいかも。

合理的ではないものを作りたい

ここ最近、実機版の東方VGSの開発が忙しくて、東方VGSの曲追加が滞っています。 東方VGS(実機版)のデザインを作りながら検討中。基本レトロUIベースですがシークバーはモダンに倣おうかな…とか pic.twitter.com/YOYprlDsYD — SUZUKI PLAN (...